#ビールを選ぶ楽しみを をモットーにしている奈良醸造では、ラベルデザインも一緒に楽しんで欲しいと思っています。今回は、低アルコールながらしっかりとした飲みごたえを感じられる「MICROCOSMOS(ミクロコスモス)」のデザインにまつわるお話。デザイナー、butter 久保元気さんのコメントをご紹介します。
MICROCOSMOSの話
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ことし2024年は、久しぶりに懐かしいビールがリリースされました。
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MICROCOSMOS(ミクロコスモス)は、奈良醸造で初めて作ったアルコール度数わずか3.5%の低アルコールビール。最近は、流行もあり、さほど珍しいスタイルではなくなりました。
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たくさんのビールを作って飲んでもらっているうちに、たまにお酒を人に推めていいか悩むことがあります。
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アルコールのお仕事もさせていただいてる身としては、なかなか発言がはばかられることではありますが、お酒はやはり毒になり得ます。たくさん楽しく飲んでほしい気持ちはとてもありますが、決して無理をしてほしくありません。
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MICROCOSMOSをリリースすることになったきかっけは、そんなアルコールにまつわる問題に対する小さな問題意識があります。
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MICROCOSMOSのデザインテーマは、小さな宇宙。それは個人個人の頭の中にある宇宙です。哲学や信念、誰にも関われない世界があることをさしています。
人には人の宇宙があり、それは重力も光もそれぞれのルール。誰にも害されません。
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酔っ払うことは、昏迷・酩酊、そんな大切で尊い宇宙を根本からぐらんぐらんと揺らがしてしまいます。MICROCOSMOSは、そのあたりも低アルコールなのでちょっと宇宙に優しい。
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たくさん飲める方はどうぞ気兼ねなく。
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大は小を兼ねる、なんて言いますが、いやいやアルコール度数が「少」であればもう1杯飲む、なんてこともできますので、めいっぱいお楽しみください。小が大を兼ねることもあるのです。
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余談ですが、昨年リリースしたこのビールのremixビールMACROCOSMOS(マクロコスモス)は、小に対して大宇宙。MICROCOSMOSの60〜70’s風なデザインを時を進めて80`s風に描いていました。手元にポストカードなどが残っていたらぜひ見比べてみるのも楽しいかもしれません。
デザインから見える世界を、私たちもいつも楽しみにしています。「ビールを選ぶ楽しみ」として、アルコール度数もその選択肢のひとつ。ビールを飲みたいと思う瞬間は、人によって違うもの。お食事をしっかり味わいたいときや、長い夜を楽しみたいとき、「MICROCOSMOS」がそんなそれぞれの想いに寄り添った一杯となっていれば幸いです。
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