【ROUNDABOUTのデザインについて】
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ビールを選ぶ楽しみを をモットーに、奈良醸造ではそれぞれのラベルに描かれたデザインも一緒に楽しんで欲しいと思っています。今回お届けするのは、ジューシーなアメリカンIPA「ROUNDABOUT(ラウンドアバウト)」のデザインにまつわるお話。デザイナーのbutter 久保元気さんよりコメントをいただきました。
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---以下、久保元気さんより---
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奈良醸造の5周年をことほぎ、過去のIPAからインスピレーションを得てつくるリミックスなIPAも、このROUNDABOUT(ラウンドアバウト) でついに最後。
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ROUNDABOUT の元となったのは、2021年にFar Yeast Brewing とのコラボレーションで醸造されたCROSS ROADというIPA。
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このビールのラベルデザインでは、それに先立ってFar Yeast側でクロスコラボレーションでつくられた、幻想の砂漠、SILK ROADのラベルグラフィックと異なる世界観が繋がっているようにデザインしました。
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2021年に、Far Yeast のある小菅村にぼくも一緒に伺ったのですが、嘘みたいな話で、その時に寄った温泉を少し下ったところがROUNDABOUT(環状交差点)になっていて、「もし、次があるならラウンドアバウトって名前がいいねぇ」と冗談で話していたのでした。
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CROSS ROADでは、2つの酵母を使ったmix culture という手法が用いられ、さらに今回のROUNDABOUTでは、ベルギー、イギリスの2つの酵母に加えて、ドイツ酵母が使われています。
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よりコンプレックスなものを捌くのにはやはり、CROSS ROADでは足りず、ROUNDABOUTが必要だったのでしょう。
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グラフィックでは、その、SILK ROAD、CROSS ROAD、のデザインを取り込み、さらに奥行きのある世界を描きました。
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巡り巡って、重ね重ねて、より複雑になったこのビール、ぜひ、杯を重ねてお楽しみください。
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ひとつのビールから紡がれていくデザインのストーリー。デザインから見える世界を私たちもいつも楽しみにしています。今回のビールができるまでに辿ってきた道のりを想像しながら、味わっていただければ嬉しいです。