みなさま、本年も大変お世話になりました。
何とか激動の1年を駆け抜け、安堵の気持ちをもってこの場でご挨拶をさせていただきます。
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奈良醸造は2018年6月にビール造りをはじめて4年が経ちましたが、振り返ればどの1年も前年と同じでなかったため、ずっと激動の中をかき分けて進んでいるような気がしています。想像を超える課題に向き合い続け、どうにか走り抜けることができました。
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さて、今年のはじめに掲げた奈良醸造のテーマは「フラグシップと再構築、そして製造量増加」でした。
年の瀬を迎えて、すこし振り返ってみたいと思います。
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1.フラグシップ(定番ビール)の誕生
年間を通じて楽しんでいただきたいビールとして、お客様からも特に好評いただいたFUNCTIONを缶の定番商品として初夏よりリリースできました。奈良市のふるさと納税返礼品にも選んでいただいており、より手に取りやすくなっていると思います。定番ビールだけに、季節を問わず何度も杯を重ねていただきたい仕上がりです。
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2.再構築
アレンジを加えて再リリースとなったUnderwaterやQuo Vadis、そしてファーストビールのリメイクとなった4周年記念ビールのWild Ambitionsなど、いくつかの銘柄を繰り返し、ブラッシュアップをかけつつ造る、というチャレンジに取り組みました。レシピのチューニングにとどまらず、大胆に新しい発想を取り込むことで、自分たちがそれぞれのビールで表現したいと思っていた味わいにより近づけたのではないかと自負しています。この取組は、さらに来年、どう深化できるか考えていきたいところです。
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3.製造量増加
スタッフが増えたこと、そしてタップルームに来られた方は駐車場に新たな冷蔵コンテナが登場したことをご存知の方もいらっしゃるでしょう。おかげで今年は前年(2021)比で約1.5倍のビールを造ることができました。それでも夏場はビール在庫が欠品するなど、お客様にはご迷惑をおかけすることもありました。2023年はそういったことのないようにさらに製造体制を充実させていきたいと考えています。
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そんな2022年にリリースしたビールは22種類。
もちろん、自分たちだけでは成し得なかったものであり、様々な方との交流の中から生まれた新しいアイデアがあってこそです。
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ビール醸造所に留まるのではなく、外に出て様々な方とお会いし、コラボレーションにより新しいビールを造る機会を得られたこと。それは、ビールの多様性をさらに押し拡げるアイデアを受け取ったということであり、それが自分たちの中でどう化学反応を起こすのか。一見結びつかない点と点が、突如として線となり面となるようなイメージが浮かび上がってくるには、やはり相応の時間が必要となることもあり、この年末年始の間は、しばし醸造所を離れてそんなことを見つめ直す時間にしたいと考えています。
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年初にリリースするビールは、すでにタンクの中でスタンバイ中。
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それでは、みなさま良い年をお迎えください。
Happy Holidays and Best Wishes From Nara.