東大寺の旧境内跡地に居を構える「akordu(アコルドゥ)」は、奈良を代表するローカルガストロノミーレストランです。奈良市内の中心部でありながら、その立地から昼間でも閑静。夜ともなれば、ここが奈良市内であることを忘れるぐらいの静けさが辺りを覆います。
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こちらで奈良産の素材を変幻自在に取り入れ、美味しさの上に驚きを重ねた料理を創造されているのが、オーナーシェフの川島さん。これまで奈良醸造では様々なコラボに取り組んできましたが、今回初めてシェフの方とビールを造ることとなりました。
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テーマは「奈良の夏の夜」。
奈良公園の芝生が青々しく茂る奈良では、夏の夜も都心部と違って、夜になると熱も抜けてどこかに涼やかさを感じることができます。そんな夏のイメージをビールで表現しようという取り組みです。
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今回、川島シェフから提案いただいた素材は、八角、カカオニブ、そして奈良産の和ハッカ。
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それぞれの素材を副原料として造られたビールはこれまでにも存在していましたが、これら3つを組み合わせることはビールの造り手としてはなかった発想で、正直提案をいただいた時はどのようなフレーバーになるのか想像ができませんでした。
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打ち合わせはakorduで行っていたのですが、そんな空気を察した川島さんはスッと厨房に向かい、素材を組み合わせたシロップを作ってくださいました。和ハッカの青さ、八角の清涼感、カカオニブの甘い香り、これらが調和したとき新しい味が産み出されることを目の当たりにしたときの衝撃は、まったく新しい体験でした。
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このようなストーリーの起伏は、これまで奈良醸造で造ったビールではなかったもの。
素材の使い方、組み合わせ方によって、新たな味わいが生み出せることについて、改めて学ぶ機会となりました。
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MIDSUMMER NIGHT’S DREAMは、来週から販売予定です。