【CALMのデザインについて】
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#ビールを選ぶ楽しみを をモットーにビールをお届けしている奈良醸造。その様々なデザインも一緒に楽しんで欲しいと思っています。今回お届けするのは、王道のペールエールを目指した「CALM(カーム)」のデザインについて。デザイナーのbutter 久保元気 さんよりコメントをいただきました。
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---以下、久保元気さんより---
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香りが高くホッピーなIPAと比べると、地味な印象になってしまういわゆる「普通の」ペールエール。どうせなら、懐かしいような、ちょっとオールドスクールなペールエールを醸造しようということで作られたのがこのCALM (カーム)です。
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CALMとは、「穏やかな」とか「凪いだ」というような意味の言葉。小難しいことを考えずに、ゆっくりとした気持ちで飲める優しいビールということで、この名前になりました。
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この、「凪いだ」というのは、とても難しくて、パッケージなどにつく、そのモノの意味を届けるグラフィックというのは、基本的には「ナいでない」わけです。どちらかというと、大波、小波、荒波がざっぱんざっぱんいろんな形を取りながら、富嶽三十六景の波のごとく、押しては返し、目を引き、何かひっかかり、飲む人の思い出に残したい。
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今回、そのことに、あれでもないこれでもないと悩みながら、結局さいごに思ったのは「忘れられてしまう」くらいの絵にするのがいいんじゃないかということでした。
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それがモノにつくグラフィックとしていいのかは、ちょっと意見が分かれそうなところだけれども、それくらいの気持ちがきっとこのペールエールのキャラクターなんだろうと。
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実は、何度も描き直して描いた、気に入った穏やかな絵です。けれで、もし、もう一度同じテーマで描くのであれば、さらに、もっと地味で、記憶に残りにくいCALMな絵を描く気も何だか今はします。
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海のようにも、山の稜線のようにも見えるCALMのデザイン。家で飲むのも良し、秋のアウトドアやキャンプのお供に飲むのも良し。ゆったりと落ち着いた時間のお供にしていただければ幸いです!