奈良醸造のNOTHING SPECIAL、今回のデザインはどういった意図が込められているのか、デザイナーのbutter 久保元気さんにコメントをいただきました。
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(久保元気さん)
奈良醸造と松本ブルワリーのコラボレーションビール。コラボというと、お互いにとって特別な体験にすべく、新しいアイデアやアプローチの追求がされることが多く、そこから未知の技術の確立や、斬新なビールが生まれることがよくあります。
今回のこのコラボの面白さは、そう言った新しさに向かうのではなく、お互いの得意なことを純度高く交換することにありました。
作られたのは、イギリスのパブでデイリーに飲まれるような、至って普通のビアスタイル、ビター。松本ブルワリーの最も得意なビールでもあり、地味で大好きなビール。
奈良醸造独自のNITRO缶バージョンは、さながら英国パブのカスクエールのよう。これは普段なかなか飲めないと思います。
特別だけど、特別でない。特別でないけど、特別。
「NOTHING SPECIAL (普通のことだよ)」という名前には、普通すぎて、かえって飲む機会の少ない、この当たり前なビールへの愛情が込められてます。
今回のラベルデザインでは、至って普通に水彩で、普通に花を描きました。
普通に花屋さんで花を買い、普通にビールを飲んで一日を終える。
特別でない日の、これ以上ない愛おしさが伝わればと思います。そんな日々がいつまでも続いてくれれば。
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とのこと。
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毎回、どんなデザインが上がってくるのか、僕たち奈良醸造スタッフも楽しみにしています。
皆さんも、お手元のラベルやポストカードを眺めて楽しんでいただけたら幸いです。