奈良産の大和橘、そしてレモングラスを使ったベルジャンウィット「PHILHARMONY(フィルハーモニー)」、今年もリリースします。
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柑橘類と言えば、その爽やかな酸味や香味がホップとの相性がよいことから、グレープフルーツを筆頭にさまざまな柑橘類がビールに使われています。このビールに使用している橘(大和橘)は、柑橘類のなかでも日本でたった2種類しかない固有種のひとつです(ちなみに、もうひとつはシークァーサー)。
その歴史はずいぶん古く、橘を愛でる歌が万葉集にも謳われ、今では500円硬貨の表面にあしらわれているほどに馴染み深いものでありながら、準絶滅危惧種になっており、なかなか実物を目にする機会のない果物となってしまいました。
現在、私たちがスーパーマーケットなどで買うことのできる生食用の柑橘類は、大陸から渡ってきた「温州みかん」から改良されたもので、甘みが強いのが特徴ですが、大和橘は品種改良がなされていないため、野生種の特徴を保っています。
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つまり、酸味と苦味が強いのです。この特徴がゆえに、いつの間にか人々の食卓から遠ざかっていき、忘れられてしまったと想像していますが、この大和橘を現代に蘇らせようという取り組みが奈良県内(なら橘プロジェクト推進協議会)でなされており、こちらより希少な大和橘を分けていただいています。
また、PHILHARMONYには奈良産のレモングラスも使用しています。
奈良県南部の下市町でレモングラスを栽培されている生産者さんを紹介いただく機会があったことから、今回もビールの原料として使用しています。奈良醸造のブルワーチームが直接、畑から掘り起こしたものを持ち帰り、フレッシュハーブとして使用。畑で育つレモングラスは何度見ても壮観です。
そんな、奈良産の素材をアクセントに使用したPHILHARMONY、現在、鋭意準備中です!