#ビールを選ぶ楽しみを をモットーにしている奈良醸造では、ラベルデザインも一緒に楽しんで欲しいと思っています。今回は、ラズベリーとビネガーを使った甘酸っぱいエール「ROSEBUD(ローズバド)」のデザインにまつわるお話。デザイナーであるbutter 久保元気さんのコメントをご紹介します。
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ROSEBUDの話
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2023年年の秋にリリースされたROSEBUD(ローズバド)。早くもレシピに改良を施されて2024年に発売となりました。酸味をもった赤みがかったブラウンエールに、黒酢とバルサミコ酢、フランボワーズを加え複雑な酸の奥行きを作りながらもアルコール度数は低め。比較的飲みやすいビールです。さらに今回は、ウッドチップを使うことで樽に漬け込んだようなタンニン感を加え、さらにユニークなビールになりました。あれ?最近作ったばかりなのに、もうまた作るの?なんて、醸造の計画を聞いたときは思ったりもしたのですが、なるほど、さらにいいアイデアがあるという醸造チームの手応えがあったのかもしれません。
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ROSEBUDとは、薔薇のつぼみのこと。なかなか色気もある名前なので、素直に薔薇のつぼみをイメージしたイラストレーションを描こうと描きすすめているうちに、「薔薇のつぼみ」の仮装をしている子のイラストが描き上がったのが前回のグラフィックでした。
今回、レシピの改良とウッドチップの使用という変化が加えられたこともあり、グラフィックの方も少し手を加えたいなと思い、赤い薔薇から白い薔薇に変えることにしました。え?いやいや、おばけじゃないです。あくまでこれは「白い薔薇のつぼみ」です。
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また、前回のリリースでは、実は缶のリリースはなく、ビアバーなど料飲店で樽(ケグ)でのみの提供だったのですが、今回は缶でも販売されています。よく「缶でも飲みたい」というリクエストをいただいたビールだったので、たくさんの方に手に取ってもらえたら嬉しいです。
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おまけ。前回作ったものの使用しなかった、幻の「赤い薔薇のつぼみ」のバージョンの缶デザインも載せておきます。こうして目に触れてもらえる機会があれば、浮かばれることでしょう。きっと成仏してくれるはず…いや、おばけじゃないんですけどね。
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デザインから見える世界を私たちもいつも楽しみにしています。ちなみにフランボワーズはバラ科キイチゴ属の果実で、英語ではラズベリーと呼ばれます。果実とビネガーが織りなす甘酸っぱさを、ぜひ楽しんでください。