奈良醸造がビールを造り始めて8回目の年の瀬。まずは今年一年、皆様の支えのもとにこうして年末を迎えることができたこと、改めてこの場で感謝をお伝えしたいと思います。
2025年もたくさんのチャレンジに取り組みました。
2024年に引き続き自社敷地でサウナイベント『BEER AFTER SAUNA おかわり』を行ったり、『会う、飲む、笑う、』と題して奈良にゆかりのある多方面の方を招いてビールを楽しむ空間を提案したり。考えてみれば、それらの取り組みは美味しいビールを造ることからもう一歩踏み出して、どういった場でビールを愉しんでもらいたいのか、その思いを形にしたものだったりします。
2024年末には日本にある醸造所の数は900を超える数となっていました。今年末には1000を超えるのではないかと言われています。奈良醸造が醸造を始めた2018年には400弱だったことを考えると2倍以上になったわけで、クラフトビールそのものが何かしら特別で珍しいものだった時代から、より身近でカジュアルになってきた、と言えるかもしれません(とはいえ、まだまだ知られていない存在ではあると思っていますが)。
一方で、クラフトビールを飲む人が醸造所の数に比例して増えたかというとそうではない気がしていて、需要と供給のバランスが以前とは違ったものになりつつあるようにも感じます。以前とは違ってきていることを指して『クラフトビールの終焉』的な論調を目にすることがありますが、果たしてそうでしょうか?たしかに一時のブームとしての勢いは無くなってきたかもしれませんが、新たなフェイズ、つまり成熟の域に入ってきたのではないかと考えています。
そんなことを踏まえて、ビールが美味しくあることは当然のこととして、その上で誰に、どういった場に届けたいのか。その問いかけに端を発した様々な試みをしてきたのが奈良醸造の2025年でした。
もちろん、それぞれのビールと向き合う姿勢はこれまでと変わらず、真剣そのもの。ひとつひとつを大切にしたいという思いから、数多くとは言えませんが渾身のコラボによるビールを今年も生み出すことができました。これらのビールは奈良醸造だけでは決してできなかったものばかり。
あと、手前味噌にはなりますが、今年は浪岡の元で研鑽を積んでいる3名のブルワーがそれぞれ自分の飲みたいIPAをレシピの形に具現化したうえで、最終的に製品化するまでを取り組んでくれました。それぞれが地力をつけてきてくれたことは、ヘッドブルワーとして誇らしく思うところです。さらに来年に期待したいところ(と、ここでプレッシャーをかけておきます)。
ともあれ、醸造所の数は増加の一途を辿っているなか、そんなたくさんの選択肢の中から私たちのビールを選んでいただいた方々にこの場を借りて改めて感謝を申し上げ、今年最後のご挨拶とさせていただきます。
今年も、たくさん造った。
今年も、たくさん飲んだ。
今年も、たくさん笑った。
この一年を振り返ったとき、奈良醸造のビールが皆さんの記憶の情景のどこかしらにあったとしたらこれにまさる喜びはありません。
それではみなさん、良いお年を。
photo by genki kubo, hayato watanabe, Takuya_arusu














