ALE & BOOKS & CIDER ー ビールと本のペアリング
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読書に合うビールを提案する「ALE&BOOKS&CIDER」企画。奈良醸造の新作「BIFUR(ビフュール)」を飲みながら読みたい本を様々な方にを選書いただきました。今回は、海外から帰国し、宮城県でFalo Brewing ( @falobrewing )のオープン準備を行う半田成さんに選書頂きました!ぜひみなさんも、「#のみものとよみもの」のハッシュタグで、ビールに合う本を教えてください!
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『イスラム酒紀行』
著者:高野 秀行
出版:講談社
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飲酒がタブーとされるイスラム圏を中心とした諸外国に行き”飲めないはずの酒”を求め、酒がないことにイライラし、酒を見つけては酒に溺れていくという酔狂ノンフィクションルポ。”誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやる” をモットーにする高野秀行らしい一冊です。
飲酒という行為は日本で暮らしていると当たり前に存在するわけですが、ひとつ海を超えるだけでタブーな場所がある。つまりそこでは今までの常識が通用しなくなるということ。
言葉が通じないのは身振り手振りで何とかなっても、常識が異なる相手や文化と距離を縮めるには歩み寄る必要が出てくるわけです。そこでお酒の出番。
人と人という個の間に酒という文化が介入することで取り払われる人種、宗教、国境、年齢、生い立ち。そして酔いと共に訪れる喜怒哀楽。海を超えた地で酒に振り回される著者の姿は、これまで自分にあったいい酒の思い出や、やってしまった失敗と否が応でも重ねてしまいます。
クラフトビールもさまざまな国から多様なスタイルが生まれて、いろんな解釈があって、トレンドが生まれて…そういったものを楽しむことは、異国の文化に触れることに近いのではないかと思います。
自分の常識から一歩飛び出して、歩み寄って、試してみる。
クラフトビールはまだまだエールビールが主流で、今回の企画も「Ale & Books & Cider」ですが、「BIFUR」はDortmunderということで、「ラガー」という多様性に向き合う良い機会になるんじゃないかと思います。
それはそうと、なぜ人はこんなにもお酒に惹きつけられ、楽しみ、悲しみ、溺れていくのでしょうか。とりあえず答えが出るまで、私が身をもって酒を飲み続けようと思います。
今回はお酒の本とビールという「酒x酒」のアルコールどっぷりなセレクトになりましたが、ビールを飲みながらお酒の本を楽しんで、その逆も然り、そんな酔狂な楽しみ方があってもいいんじゃないかな。
醸造所のオープンに向けてSNSで進捗発信してますので、ぜひフォローお願いします!
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Selected by 半田 成(Naru Handa)|Falo Brewing
𝘽𝙚𝙚𝙧 𝙛𝙧𝙤𝙢 𝙙𝙚𝙚𝙥 𝙉𝙤𝙧’𝙀𝙖𝙨𝙩, 𝙔𝙖𝙢𝙖𝙢𝙤𝙩𝙤, 𝙈𝙞𝙮𝙖𝙜𝙞 @omg234
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