【MACROCOSMOSのデザインについて】
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過去に出したIPAのレシピを掘り起こして振り返る奈良醸造のリミックスシリーズもいよいよ大詰め。今回は「MACROCOSMOS(マクロコスモス)」のデザインの話です。
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---以下、デザイナー久保元気さんより---
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奈良醸造は今年、5周年を寿いで、過去にリリースしたIPAの要素を再解釈したり、更に進めたり、remixして作るというコンセプトでIPAを醸造しています。今年リリースされる5つめのIPAは、かつて奈良醸造で初めて低アルコールビールにチャレンジしたMICROCOSMOS(ミクロコスモス)が元になっています。その名も MACROCOSMOS(マクロコスモス)。
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ミクロがマクロになってしまったので、流石に低アルコールIPAではなくなり、しっかり飲みごたえのある華やかなでジューシーさを感じる華やかなIPAになりました。
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元のMICROCOSMOSのデザイン(2枚目)を描く際は、「大きな宇宙でなく、人には人の宇宙がある」というミクロコスモスの言葉の意味そのままに、60s〜70sのデザインを少し意識して制作しました。
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対して、今回のMACROCOSMOSを描くのはちょっと難しくて、マクロコスモスってなんやねん、それは宇宙そのままじゃないか!と悩ましく思ったのでした。どうしようか考えた結果、MICROCOSMOSのときのデザインをそのまま解体し直して、時代を少し進めて80sを思わせるデザインに描き直すことに。まさにデザインもリミックス。
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こんな風に、遊ぶようにデザインやビールが作れるのがクラフトビールのものとしての懐の広さであり、キャンバスとしての面白さだと感じています。
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ビール好きの方が飲んで、この遊びに付き合ってもらえたら、最高に僕たちは嬉しいのです。
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…余談の余談ですが、今回のMACROCOSMOSのデザインを描いているとき、ずっと聞いてたのがSun RaのDoor Of The Cosmosという曲でした。Sun Raは、土星からの使者、超現実的宇宙音楽の創造者であり、1993年に地球を去ったというもう、その人自体がマクロコスモスでミクロコスモスなミュージシャン。Sun Raを聞くとこのビールへの理解が深まるかもしれませんね。(多分、深まりません。)
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過去のレシピを踏襲するだけでなく、そのデザインでもリミックスされているのにお気づきでしたでしょうか?さて、そんなリミックスシリーズも、実は今年あと1回を残すのみとなりました。もうすぐ、そのIPAについてお知らせできると思います。過去のどのIPAがリミックスされるか、予想してお待ちいただければ幸いです!