今回、発売となるビールは、奈良を拠点に20年もの活動を続けるロックバンドLOSTAGE、そして、東京のCRAFTROCK BREWINGとの三者コラボとなります。
.
NEVERLANDとは、奈良市は新大宮にあるライブハウスの名前であり、LOSTAGEの曲名でもあります。ビール名は、LOSTAGEメンバーの五味岳久さんに付けていただきました。
.
LOSTAGEが奈良へ、そしてライブハウスへ込める思いは、先日発売となった書籍「僕等はまだ美しい夢を見ている ロストエイジ20年史」を是非ご覧いただけたらと思います。
.
さて、ここからは、奈良醸造から見たストーリーを。
<ビール”NEVERLAND”ができるまで>
2020年10月に、CRAFTROCK BREWINGのヘッドブルワー鈴木諒さんから今回のコラボの話をいただき、大阪のライブハウスでLOSTAGEメンバーと初顔合わせを行いました。LOSTAGEのことはもちろん知っていましたが、同じく奈良を拠点にしながらも、なかなか接点はなかったのです。
.
せっかくのコラボ、どんなビールを作ろうかという話の中で出てきたのは、奈良らしい素材を使ったビールにしたいということ。そのなかで、奈良産の吉野杉を使用したビールを作ろうということになりました(ちなみに、なぜ吉野杉なのか、ということについては、前述の書籍をお読みいただくと、より詳しい物語を知っていただけます)。
.
吉野杉を使うにあたり、できるだけシンプルなビアスタイルを、ということで、CRAFTROCK BREWINGの鈴木諒さんと共にレシピを設計していきました。
.
その後、実はいちばん難航したのは醸造スケジュールの調整。LOSTAGEメンバー、そして、CRAFTROCKチームと奈良醸造の醸造スケジュールを合わせるのは、まさに針の穴に糸を通すような作業なのでした。
実際の醸造は2021年1月初旬に行いました。当日、まずはCRAFTROCK BREWINGの鈴木氏と最終の打ち合わせ。
LOSTAGEメンバーにもお手伝いいただき、みんなで協力してビールを作りました。
重労働となる使用済み麦芽の処分や、取れたての麦汁の風味チェック、杉の香り付けのテイスティングなど。
<使用した吉野杉について>
奈良県は室町時代から続く林業が盛んです。なかでも吉野杉は、古くから酒樽として使われていることもあり、お酒との相性は抜群。今回は奈良県吉野町の吉野中央木材株式会社さんのご紹介で、樽丸(樽に用いられる木材のこと)職人さんにお願いして、実際の酒樽にも使われる樹齢100年近い杉をカンナで削っていただきました。削りたての吉野杉はしっとりと水分を含んでいて、特有の清々しい香りがあり、その杉を出来上がったビールに漬け込むことでその香りを引き出しています。
<完成したビールについて>
ベースとなるビアスタイルは、ケルシュ。ドイツのケルンに起源を持つ、軽快な飲み口が特徴の淡い色のビールです。地元ケルンでは、レストランでこのケルシュをわんこそばのように、次々とおかわりしていく光景が名物となっています。このケルシュに吉野杉の香りを忍ばせました。
.
軽めの麦芽の風味に、心地よい苦味、そしてアルコール度数は5.0%と、ドリンカブルな仕上がりです。ビールが喉を通った後に、ほのかに鼻腔に杉の香りが立ち上ってきます。スッキリとした、どんな料理とも合わせていただきやすいビールとなっています。
<ラベルについて>
缶のラベルは、イラストレーターとしても活躍されているLOSTAGE五味岳久さんのイラストに、吉野杉の年輪を重ねました。また、カラーリングについては、ライブハウスNEVERLANDの外壁をオマージュしたものになっています。
<どこで手に入る?>
今回のビール(缶)は、LOSTAGEに縁のあるライブハウスやお店での取り扱い、および、奈良醸造オンラインストアでの販売となります。
<オンラインストアにて、特別セットの販売>
今回は、コラボビールを記念して、LOSTAGEオリジナルグラスも製作しました。
3月12日(金)20:00より、NEVERLANDビールと、LOSTAGEオリジナルグラスのセットを販売開始いたします。
<配信ライブについて>
そして、なんと。今回のビール販売を記念して、3月19日(金)19時より、LOSTAGEがライブハウスNEVERLANDより、無料配信ライブを行います。ぜひ、このビールを片手にライブを楽しんでください!