奈良醸造は、この7月でファーストバッチのリリースから8周年を迎えることができました。
この節目に、あらためて私たちが大切にしてきたこと、そしてここに至るまでの歩みを、数回に分けてお届けしていきます。
最初のお話は、奈良醸造が生まれる「前夜」のこと。ヘッドブルワーの浪岡が、創業当初の写真とともに回想します。
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まず、もともとビールが苦手だった。これが始まり。
まず苦い。そして、炭酸でお腹が張る。
そんなネガティブなイメージを180°転回させたのは、海外の様々なビールに触れたこと。
「おいしい。。。。自分に飲めるビールがあるんだ!」という驚きは今も鮮やかに思い出すことができます。興味の赴くままに様々なビールを飲んでいる中で、やがてクラフトビールに出会います(もともとはベルギービールから入った人なのです)。
ビールの美味しさもさることながら、それを取り巻くカウンターカルチャー的なムーブメントも魅力的でした。次はどんなビールが出てくるんだ!?と新譜を待つような気持ちで、アメリカを中心としながら欧米のさまざまな場所で「新しい」味が造られたり、「古い」ビールが再発見されたりするダイナミックなうねりを見ているうちに、自分もこの中に造り手として身を置きたいという思いが芽生え、そしてそれは抗いがたい気持ちとしてついに周りの反対を押し切って公務員を辞める決心をするに至ります。
時は2015年。
今はブルワリーとしても名を馳せる大阪のCraft Beer Baseがまだビアバーとして立ち上がって間もないころ、オーナーの谷さんから紹介いただいてアシスタントブルワーとして京都醸造に入ったのが、僕のキャリアスタート。ヘッドブルワー・クリスのもとで約2年間、基礎技術からビールづくりのマインドまできっちりみっちり叩き込んでもらって、2017年に奈良醸造を創業。
奈良ではおよそ20年ぶりのビール醸造免許の申請ということで、1年近く待ち続けて、2018年7月にファーストバッチとなるAmerican IPA 「Public Pressure」をリリース。
一行に書けてしまうこのくだりですが、いつ免許が下りるのかわからないまま1年近く待ち続けていた時間は今思い出しても、胃が痛くなります。早くビールを造らせてくれ!!そんなことを悶々と毎日考えていました。
まだ奈良醸造はタンクが入る前のからっぽで電気も来ていない状態だったので、毎日近くの図書館の自習室に通っては、免許が下りたらこんなビールを造りたい!とレシピを書き溜めていたのも、今となっては甘酸っぱい思い出。図書館帰りに毎日八百屋さんに立ち寄るので「にいちゃん、いつもおおきに」と顔を覚えられるようになったのもほろ苦い思い出。そういやあのころはもやしばっかり食べていたな。。。
それから2026年で8年が経ちました。
今でもビールを造ることができる喜びは色褪せることがありません。
そして僕自身がビールで感動した体験を、他の人にもしてもらいたい。ビールが得意な方も、苦手な方も。初心者から、クラフトビール好きの方まで。誰もが「自分の一杯」に出会えるように。そう願いながら、今もひとつひとつのレシピと格闘しながらビールを醸造しています。
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奈良醸造がこれまでに生み出したビールは、170種類以上。そしてこれからも、私たちは新しいビールを造り続けます。
次回からも、奈良醸造にまつわるコラムを綴っていきます。どうぞお楽しみに。













