現在、奈良醸造では新たにスタッフを募集しています。※募集は終了しました。そのポジションは、「社長の右腕」。では、実際にどんなことが求められているのか?採用担当から直接、代表取締役の浪岡にインタビューしてみました。
ーー現在募集を行っている「社長の右腕」。今回はすこし踏み込んでお聞きしたいと思います。改めて、なぜ「社長の右腕」を募集しているのでしょうか?
実は今、製造規模を拡大するにあたり、組織体制を拡充したいと考えているところです。まだまだやりたいことが十分には出来ていないのですが、スピード感を緩めずに進むために、社長の右腕として動けるような人材が必要なタイミングが来た、と考えたからです。
醸造や広報、営業企画はまだまだ十分とは言えませんが、体制が整いつつあります。しかし、それ以外の業務については、まだ私だけで対応していることもたくさんあり、ひとつひとつの仕事の精度をもっと上げる必要があると感じています。ですので、私の仕事を併走してサポートしてくれる人材にお任せしようしている業務は、これまでにスタッフが携わってこなかったものが多くあります。
ーーなるほど。では、スタッフがやったことがないような業務とは、どんな仕事ですか?
そうですね、具体的には業務関連の進捗管理や、リサーチ・分析・各種資料作成、業務改善提案や実施などです。いずれも一人で完結する仕事ではなく、チームとして動くために、そして私が会社の代表として判断したり考えたりするための下準備やサポートというような、縁の下の力持ち的な仕事になるかなと思います。
ーー未経験でもできる仕事なのでしょうか?
これまでにチームマネジメントをした経験があればやりやすいとは思いますが、大切なのは業務での経験ではなく、マインドの方ですね。そして、弊社で働くことで、仕事や人生においてどのようなキャリアを積んでいきたいのか?を明確にしていると、なお良いです。
ーーどんなマインドや力が必要になるのですか?
今回募集する職種に限らず、奈良醸造として大切にしていることで、設立当初からずっと変わっていないことがあります。それは「ロジカルである」ことです。会社を設立してから6年ほど経ちますが、これは一貫していますし、考え方の大半を占めるといってもいいかもしれません。
ーー「ロジカルである」ことは以前に醸造職の募集の際にも仰っておられましたが、醸造に限らずというところ、もう少し詳しく聞かせてください。日常でもそうですが、別に根拠とかもなく、理路整然としていなくても、相手が理解できれば成立する部分ってあるかなと。
そうですね。仕事という点において話をすると、これまでの経験や感覚でこなせることは、確かにありますね。けれど、残念ながらそこには再現性がありません。弊社としては、エビデンスに基づいていることが大切なんです。雰囲気や感覚ではなく、事実に基づいて考える、伝えるということが重要です。
ーー教えていただきたいのですが、「いかに相手に分かりやすく上手に伝えるか?」というのは、ロジカルだと言えますか?
うーん、難しい質問ですね。ある意味イエスであり、ノーでもあります。例えば、自分の考えを伝えるときには、エビデンスがないこともあります。あくまでも自分の考えなので。しかし「なぜそう思うのか?」という、自分なりの考えの根拠はありますよね。これをきちんと伝えることが出来て「ロジカルである」と考えています。
ーーつまり、相手に分かりやすく上手に伝えることだけが大切ではないのですね。そこには、「なぜ」もセットで、きちんと伝えることが重要なんですね。
そうですね、その通りです。
もう一つ。ロジカルでなければ属人的な仕事になりがちだと考えています。「この人じゃなければ仕事が回らない」というのは、誰かに引き継いでもうまく回る状況ではありませんよね。これではチームとして業務を遂行していく上で困りますからね。
ーー確かにそうですよね。その他にも大切にしていることはありますか?
「考えることを諦めない」ということです。
ロジカルには、考えるという作業がセットになりますが、ときに煮詰まったり、考え抜くことに疲れてしまうことってありますよね。そんなとき、投げ出そうと思えばいつでも投げ出すことが出来ます。しかし、そこでもう一踏ん張りする「諦めない力」が、とても大切になってきます。
ーーもうこれ以上は考えられない・・・脳が拒否している・・・と感じることが、私自身もよくあります(笑)。けれど、もう一踏ん張りが必要なのですね。これはもう気合いと根性!というところですかね!
まぁ、それが自然に出来るのであれば良いと思いますが(笑)。でも実際は、いくら気合いを入れても、出来ないことは出来ないと思うのです。私なら、まずは視点を変えてみます。いろんな角度から、様々な側面から考えますね。それでも足りなければ情報を集めます。そこで照らし合わせて仮説を立て、もう一度考えます。これを繰り返すという感じです。
ーーそれであれば、気合いとか気持ちで頑張らなくても、工夫することで「考える」ことを放棄しないでいられますね。これが「考えることを諦めない」ということなのですね。
はい、そうなんです。私たちは、既存のビールの「常識」にとらわれず、新しいことに挑み続けることを加速させ、奈良のような地方都市から発信したビールが全国、ひいては世界を相手にむけて通用する醸造所にしていきたいと考えています。
そのために何をするのか?新しいことに挑み続けることを加速させるには、どうすればいいのか?地方都市から全国、世界を相手に通用する醸造所とは、どんな醸造所なのか?こんなことを考えるときにも、その力は必要になります。
ーー確かにそうですね。ところで、考えるという点について言うと、「私もそう考えていました!」と言う人がたまにいまして。「それならなぜ言ってくれないの?」と思うことがよくあるんですよね。聞かないと考えていることが分からない・・・、こういう状況って仕事では起こりがちだと思うのですが、浪岡さんはどう思いますか?
それは経験したことあります(笑)。私は、頭の中で思っていてもアウトプットしない限り考えていないことと同じだと捉えています。
話して伝える、紙に書き出す・・・どんな方法でも良いので、まずは自分の中で完結するのではなく、アウトプットできるようにすることが大事ですよね。そしてそれを必ず伝えるところまで出来ると良いですね。
ーー浪岡さんのお話を聞いて、チームとして一緒に働く限り、ロジカルであること、考えることを諦めないこと、ちゃんとアウトプットすること、これが出来ないと、そもそもチームとしてうまく機能しないんだなということが分かりました。
次回は「社長の右腕」として募集している人柄や業務について、もうすこし深掘りしてお伺いします。
現在、奈良醸造では「社長の右腕(エクゼクティブアシスタント)」を募集中。詳細はこちらから。 ※募集は終了しました。