FACE
フェイス(2025)
奈良醸造では初となるKrushホップを使用し、アルコール度数がわずか3.0%ながらも、低アルコールと感じさせない飲みごたえをしっかりと感じられる仕上がりとなりました。
そもそもMicro IPAとは、一般的なIPA(アルコール度数5.5%~7.5%)やセッションIPA(アルコール度数5%以下)よりもアルコール度数の低いビールのことを指します。アルコール度数を下げる方法は様々ありますが、いかに飲みごたえを損なわない仕上がりにもっていけるかがこのスタイルを造る上でのポイントです。
原料となる麦芽(モルト)の量を抑えればアルコール度数も低くなりますが、「FACE」では様々な条件を過去の奈良醸造での仕込みや文献から情報を集め工夫することで、一般的なIPAと麦芽の使用量を大きく変えずにアルコール度数を3.0%に仕上げることができました。さらにオーツ麦を加えることで、スムースな口当たりを実現しています。
メインで使用したホップは、KrushとAmarillo。Krushは2024年に命名されたばかりの新しいホップで、柑橘やトロピカルフルーツのような香りが特徴的です。この2つのホップの組み合わせが、より飲みごたえのある仕上がりへと導いてくれました。
口に含むとトップにはミカンのような柑橘感、アフターにはパイナップルなどのトロピカルフルーツ感とグレープフルーツのような香りが抜けていきます。過去の奈良醸造のMicro IPAとは異なり、今回はボディを少し軽くして、派手な香りのホップで違う方向性から飲み応えを表現しました。
気づけば汗だくになるような暑い日が続くこの夏。野外でのレジャーや、風呂上りの火照った身体を冷ますときなど、乾いた喉をサラッと潤したい様々なシーンにおいて気軽に飲める一杯になること間違いなしです。
「ビールを選ぶ楽しみを!」を掲げる奈良醸造は、Micro IPAもさまざまなビールの選択肢の一つとして定期的にリリースしています。「FACE」を通じて、アルコールに強くない方ともこの楽しみを分かち合うことができれば幸いです。