PARALLEL WORLD
パラレルワールド(2025)
静岡県の「反射炉ビヤ」とコラボした、ほうじ茶を使ったマイルドエール「PARALLEL WORLD」。
ほうじ茶と言ってもその種類は一つだけではありません。ビールに合うほうじ茶の選定にあたっては、反射炉ビールから山田さん、稲村社長(茶師といったほうがいいかも)さんのお力添えのもと茶葉の選定を行いました。一方、奈良醸造でお茶といえば、毎年初夏に奈良市のティーファーム井ノ倉の茶葉を使ったビール「EIGHTY EIGHT」をリリースしてきました。そこで今回は、井ノ倉さんのところで焙煎されたほうじ茶を使って、このコラボに挑むことにしました。
選定したほうじ茶は、茶葉のうち茎の部分のみを焙煎した棒茶と呼ばれるもの。その特徴は苦みが少なく、優しい甘みとまろやかな口当たりにあります。
このほうじ茶の特徴がマッチするビアスタイルとして選んだのがイギリス発祥のマイルドエール。名前のとおり麦芽由来の甘みが優しく味わえるエールで、選定したほうじ茶のニュアンスに重なるところがあり、面白いものができるのではないかとの期待を込めてこのビアスタイルに挑戦することにしました
出来上がったビールは明るい銅色。
もしできることなら、マイルドエールの適温(12℃ぐらい)よりも冷やした状態から飲み始めていただくと、このビールの面白さが存分に堪能できると思います。グラスに注ぎたての状態はほうじ茶の香ばしい香りが楽しめ、スッキリするすると飲むことができます。一方、少し温度が上がりはじめると、麦芽由来の甘みや味わいが顔を出してきてマイルドエールのニュアンスがより表に出てくるのが感じられることでしょう。淡い苦みが味わいを引き締めることで、温度が上がっても味わいがアンバランスにならないところも興味深い一杯です。
また、350ml缶は窒素ガス充填のナイトロ仕様。窒素ガス充填を行うことでクリーミーな口当たりが強調され、より甘みを強く感じられる仕上がりに。一方で、樽ビールは炭酸ガスを効かせて、スッキリと飲んでいただけるように仕上げています。それぞれ飲み比べてビールの見せる表情の違いを楽しんでいただければと思います。
そして、このParallel Worldにはもう一つの世界が存在しています。それは、反射炉ビールで造った「もしも」の世界線。こちらも同時にリリースです。見かけたらぜひ手にとってください。
Introducing PARALLEL WORLD, our collaboration with Hansharo Beer featuring roasted green tea (hojicha). This project explores the question: "What if we brewed each other's specialty beers at our own breweries?"
Hansharo Beer, located near the UNESCO World Heritage Nirayama Reverberatory Furnaces in Izu, Shizuoka, brings unique expertise. Beyond brewing, Kuraya Narisawa (the company behind Hansharo Beer) has been producing tea for nearly 70 years, with president Inamura-san serving as a tea master.
Head brewer Yamada-san suggested using hojicha, drawing from their extensive experience brewing with their own teas. We selected a special hojicha called "boucha"—made exclusively from roasted tea stems—known for its mild bitterness, gentle sweetness, and smooth character.
This hojicha pairs beautifully with English-Style Mild Ale, a gentle, malt-forward beer that complements the tea's subtle nature. The finished beer displays a bright copper color and reveals different personalities at different temperatures.
Start drinking it chilled to enjoy the roasted tea aromatics and clean finish. As it warms, malt sweetness emerges and the Mild Ale character becomes more prominent—the gentle bitterness keeps everything balanced.
Our nitro cans emphasize creamy mouthfeel and sweetness, while draft versions offer crisp carbonation for clean drinking. Each format showcases different expressions of the same beer. Remember: this Parallel World has another dimension—Hansharo Beer's version of their "what if" world line, releasing simultaneously. Look for both!